将来的な収支管理まで見据えた、クライアント要望を超える情報基盤を構築

観光バス事業会社

業種	旅客自動車運送業
会社情報	従業員数：210名

バスの運行事業における業務全般が、紙やExcelを中心としたアナログな運用に依存しており、情報収集や集計に時間と労力を要していた。

特に課題となっていたのは、車両の稼働状況や運行ごとの収支を正確に把握できていない点である。こうした情報が十分に可視化されていないことで、経営判断や営業戦略の立案にも支障をきたしていた。

このような背景から、情報の見える化を通じて、経営判断に活かす仕組みの構築について、アイチームに相談が寄せられた。

企画

アイチームでは、クライアントの要望と実際に出力したい帳票資料をもとに、必要なデータ粒度と管理単位を丁寧に整理・定義した。

当初は運行単位での収支管理が求められていたが、将来的に車両ごとのメンテナンス費用を含む、詳細な経費管理が必要になると想定。そこで、より細かい「車両単位」でのデータ管理を提案した。

一方で、契約や請求処理といった実務は運行単位で行われているため、システム内では収益データを車両ごとに按分する仕組みを導入。これにより、契約体系との整合性を維持しながらも、将来的な拡張やデータ活用に対応できる、実用的な情報基盤を実現している。

結果

現在は試験運用の段階にあり、運用ルールの整備とともに、業務の標準化と効率化が進められている。これまで各事業所が紙やExcelで個別に対応していた集計業務は、システム上での一元管理と自動化へと切り替わりつつある。

特に、車両単位での運行状況や収支をリアルタイムで把握できるようになることで、経営判断に必要な数値が即座に可視化され、戦略的な意思決定を下すための基盤が整う見込みだ。

また、本稼働後は運用改善を行いながら、より精緻な経費管理も視野に入れた発展が期待されている。

アイチームのアピールポイント

アイチームは、将来の業務像から逆算したシステム設計により、実務に根ざした課題解決を支援しています。